アエラホーム ハウスメーカー回想録その11
ハウスメーカー回想録ということで、話を聴いたハウスメーカーと工務店のすべての会社の資料を取っていたり、メモを取っているわけではですが、覚えている限りのハウスメーカーと工務店を見て回った回想録を書いていきます。
※すべて私の独断と偏見です。
今回は、
アエラホーム さんについて
【特長】
機密・断熱性が良くてそこそこ安い
全国平均値で機密性能はC値0.47、断熱性能はUa値0.5と高気密高断熱住宅であるといえます。
標準仕様であれば、坪単価は60万円~70万円程度と比較的安く、機密、断熱に優れた家が建てられると思います。
【感想】
標準仕様が微妙
標準仕様のまま注文すれば、上記の通りそこそこの安い金額で機密、断熱性能は高い家が建てられると思います。
ただ、標準仕様の屋根はスレートですし、壁材も10年保証のもの、床材も合板で無垢床ではないです。そのままだと10年後に壁や屋根のメンテナンス費用も考えるとあまり安くない。だからと言って、屋根や外壁、床材のグレードを上げると安くない金額になることは想像に難くありません。
情報発信方法が微妙
省エネをかなりアピールしているのですが、AERAHOMEのウェブサイトを見てみると
「最小限のエネルギーで効率的な冷暖房を実現」
「通常の家の光熱費は年78,648円に対し、クラージュなら34,388円で、30年間で130万円もお得!」
といった表記があります。
でも、この比較対象になっている通常の家の条件をよく見てみると、「平成4年省エネ基準住宅」という断熱等級でいうと3と比べています。
が、今建てている住宅って、大体は「平成25年省エネ基準住宅」の断熱等級4で建てることがほとんどです。
それなのに、あえて古い基準と比べて「うちで建てたらこれだけお得!」という見せ方はあんまり紳士的ではないし、こういったことがわからない情報弱者を食い物にしているように感じてしまいます。
シロアリ対策は万全といえるのだろうか
アエラホームは外断熱と内断熱のW(ダブル)断熱が特長ですが、外断熱は内断熱に比べてシロアリに弱いといわれています。
その中でのシロアリ対策として、土台に桧を使っていることと、構造体1mまで防蟻材を塗布しているだけで万全といえるのだろうかという点は疑問です。
また、防蟻材を塗布しているということは、5年とか10年ごとに防蟻会社を呼んで塗布し続けなければならないのかもしれません。そうすると、メンテナンスコストがまた上がってしまうことになる点も気にしたほうが良いポイントです。
【総評】
分かりやすくアピールできる断熱性能、機密性能、耐震性能についてはこだわっていますが、一見するとわかりにくい標準仕様の部材の選び方については「とりあえず見せかけだけ安くしよう」という姿勢が垣間見れます。
こちらの会社の社員の方は、本当に自社で、標準仕様で家を建てたいと思うのでしょうか。
そんな風に感じた次第です。