一軒家・家族3人暮らしで月電気代3500円達成!節電3ポイント
4月~5月にかけての我が家の電気代がなんと3,538円でした!!
我が家は2階建ての一軒家で家族3人暮らしです。
とはいえ、昔テレビで見た「超節電生活」みたいに
「冷蔵庫や電子レンジ、電気ポットなどの家電使いません」
みたいな生活をしているわけではありません。
普通に冷蔵庫も、電気ポットも電子レンジも、熱い時にはエアコンも使います。
そんな私が実践している、手間をかけず割と簡単に節電ができるポイントがあるので今日はそのお話をします。
ただ、一つカラクリはあってソーラーパネルを載せていますが、その太陽光パネルもたくさん載せているわけではなく3.6KW分で、かつ発電をほとんど買電にしようしているのかというとそうではなく、4~5月の売電収入は約7,500円(買取単価21円)です。
なので、確かにソーラーパネルをつけることによって買電量を抑えられていることはあるのですが、それ以上に電気使用量を抑えられているので、売電に回せる量もきちんと確保できています。
さて、前置きが長くなりましたが、早速節電ポイントの説明をしていきます。
節電ポイント① エコモードの活用
皆さんは家電の説明書ってきちんと読まれていますでしょうか。
実は家庭内にある多くの家電で「エコモード」があり、これを活用すると、だいたい10%~30%くらい節電になります。
特に、常時電源を入れていることの多い、
ウォシュレット、冷蔵庫、PC、TV
あたりはエコモードを設定しましょう。
我が家のTOTOトイレのウォシュレットの場合、エコモードには、「おまかせ節電」という、あまり使わない時間帯に温度を下げるモードと、「タイマー節電」という設定時間帯に便座と温水のヒーターを切るモードの二種類があり、二つとも同時に設定が可能です。
そのため、我が家では「おまかせ節電」+「タイマー節電」を夜の0時~朝6時まで設定しています。
メーカーの仕様書によると、タイマー節電を設定した時としなかったときで、年間64kWhほど使用電力に差があるようなので、電気代にすると年間約1600円ほど節約できます。
これって、逆に言うと住み始めて最初に設定するかしないかだけで年1,600円捨ててるってことになりますよね。。
我が家にはトイレが2台ありますので年3,200円、30年この機能に気が付かなければそれだけで約10万円も損することになるって考えると、バカにならないですよね。
そのほか、冷蔵庫にもエコモードがある機種も多いです。
冷蔵庫も基本的には24時間365日つけっぱなしの家電なので、この常時使用電力がどのくらいかはとても大きな使用電力の差になりますので、説明書を再度確認してみましょう。
エコモードにすると、若干冷蔵庫内の温度は標準設定よりも高くなりますので、もしそれが気になる方は6月~9月はエコモードをオフにし、それ以外の季節はエコモードをオンにするといった使い方をしてもよいと思います。
説明書が見つからないという方は、よっぽど古い機種でない限りは、メーカーと型番をGoogle先生に打ち込むと、説明書がPDFで見ることができます。
テレビや液晶モニターにもエコモード機能がついているものも多いです。
我が家のTVはSHARP製なのですが、エコモードをオンにすると、電源を入れた後の立ち上がりが若干遅くなるという案内表示がされます。
ということは、裏を返すとエコモードをオンにするということはテレビを使用していない間の待機電力を節電することになるということですので、効果的な節電方法になると思いおます。
節電ポイント②窓開け・エアコン送風活用
一条工務店やウェルネストホームさんなど、高気密高断熱住宅の方って、
「換気システムと全館空調で快適なので網戸つけないでその分節約しましょう」
みたいな提案をされていますけど、我が家は外気温が涼しくて、湿度が70%より低ければ網戸を閉めて窓を開けて涼みます。
ちなみに我が家は
C値:0.3
Ua値:0.47(6地域)
ですので、高気密高断熱住宅になると思いますが、それでも外気が30度近くなって、陽が差し込んで、室内の人間やら家電やらが熱を出せば、室内温度は高くなります。
家が幹線道路沿いにあって、外気を入れると排気ガスが入ってくるので、換気システムを通してしか外気を入れたくないといった事情があるのであれば別ですが、そうでないのであれば、たとえ高気密高断熱住宅であっても、エアコンで温度調節をする前に、窓を開けて風を通すことによって室温調整をすることは良い選択であると思っています。
では、雨が降っていて窓を開けると湿気が室内に入ってしまうような日はどうするかというと、エアコンの送風機能を活用します。
真夏は別ですが、4月~6月くらいですと、雨が降る日は湿度は高いですが温度はそこまで高くないことが多いです。
そういう日は、エアコンの送風機能だけで結構快適です。
吹き抜けリビングのお家には送風機を設置しているお宅もあるかと思いますが、実はエアコンの送風機能でも十分涼しいです。
使用電力量も10W前後くらいしか使わないので非常に低いです。
本当に暑くて眠れない時は眠る前の1時間程度だけエアコンで冷房か湿気が多ければ除湿をしています。
ここは高気密高断熱住宅のチカラを発揮している部分かもしれませんが寝苦しくて眠れないということもありません。
つまり私の実感としては間欠運転で十分快適に過ごせています。
また、最近のエアコンにはナノイーとかプラズマクラスターといったウイルスやアレルギー物質対策になる(といわれている)機能がついているものもありますが、送風機能を使うことでこうしたエアコンの機能も発揮されます。
一条工務店さんではオプションでナノイー発生器を付けられるようですが、実はナノイー機能付きエアコンの送風機能を使えばそうしたイオン効果を利用することができます。
昨今のように新型コロナウイルスが流行っている時や花粉の時期などは、送風機能を使うことで服についたウイルスや花粉をイオンが抑えてくれる効果も期待できます。
節電ポイント③照明は必要な明るさにする
これは細かい話なのですが、リビングの照明って一日中つけていることが多い箇所ですよね。
こういう場所の電気は、作業をするときやお客さんが来るとき以外は、生活に支障のない範囲で若干照度を落としています。
リビングの照明はつまみで照度を調節できるので、照度をマックスではなく若干落としています。
これによって常時数ワットの節電になります。
正直これはそこまで大きな節電効果はないので明るさを大切にされている方はここまでやらなくてもよいと思いますが、常時オンにしていることが多い家電についてはできるだけ使用電力を落とすように心がけています。
絶対やってはいけない節電方法
最後に絶対にやってはいけない節電方法をご紹介すると、換気システムをオフにすることです。
我が家は一種換気なので、常時10~20W程度換気システムで電力を使っていますが、換気システムをオフにすることは基本ありません。
換気システムをオフにしてしまうと、ダクト内が結露してしまってカビや雑菌の繁殖の原因になってしまうことがありますので、換気システムは数か月に一回、フィルターの交換や掃除を行う際以外は電源を切らないでくださいね!!
まとめ
電気代って基本的には払うことでプラスになることは何もない燃やすだけの費用なので、できるだけ節約できるに越したことはないですよね。
今回ご紹介した方法は、どれもそんなに手間のかかるモノではありませんので、是非実践されて大切な資産をより有意義なものにお使いになる参考になりましたら幸いです。
ではでは、今日はこの辺で。
ではでは。
GEOパワーシステム メーカー回想録その14(番外編)
前回に回想録シリーズの最後と書きましたが、「13回」という数字が演技的に良くないなと思ったことと、GEOパワーシステムという地熱を活用するシステムのパンフレットが出てきたので、工務店やハウスメーカーとは少し違いますが、番外編として少し書きたいと思います。
ハウスメーカー回想録ということで、話を聴いたハウスメーカーと工務店のすべての会社の資料を取っていたり、メモを取っているわけではですが、覚えている限りのハウスメーカーと工務店を見て回った回想録を書いていきます。
※すべて私の独断と偏見です。
今回は、
GEOパワーシステム さんについて
https://www.geo-power.co.jp/www.geo-power.co.jp
【特長】
はじめにお伝えしておくと、GEOパワーシステムさんについては、パンフレットを取り寄せて調べただけで、直接見学に行ったわけでもありませんので、これから書く情報は基本的にGEOパワーシステムさんのパンフレットとウェブの情報をもとにしています。
個人的には、正直地熱の利用だけでは快適な住まいの実現は難しいと思っています。
地熱を利用した換気システム
井戸を思い浮かべていただくとわかる通り、地中の温度は1年を通して一定に保たれています。
例えば気温30度であっても、地中は15度程度。逆に真冬の0度であっても15度くらいはあるわけです。
だから熊さんは冬眠する際に地中に穴を掘ってそこで寝るわけですね。
この自然のシステムを利用して、地中に5メートルほどの穴を掘って、その地中の空気を循環して室内に取り入れることで、夏は涼しく、冬は暖かい環境を実現しようという仕組みがGEOパワーです。
機密、断熱性能も確保
地熱利用をするにあたって、外張り断熱工法で機密、断熱性能も確保したうえで、できる限り地熱で快適な環境を確保することを目指しているそうです。
【感想】
値段が高い
導入費用は調べてみたところ約200万円ほどするそうです。
いくら地熱を利用して、夏は涼しい空気、冬は暖かい空気を室内に取り入れるといっても、エアコンなしでは厳しいでしょうから、GEOパワーを導入するメリットとしては、電気代が多少節約できる程度です。
まあもちろん地球環境のために導入をする大義名分はあるわけですが、そのために200万円の設備投資をするのであれば、高気密高断熱化や、窓をより良いものにする、エアコンをより高性能で電気効率の良いものにする、1種換気システムを取り入れるといったことにコストを振り向けた方が良いと思います。
それでも予算が余っていて、どうしてもやりたいのであればよいのではないでしょうかというものだと思います。
実は我が家も地熱を利用しています
ここまで書いておいて何なのですが、実は我が家も若干ですが、地熱を利用した家に住んでいます。
私が選んだ高砂建設は、カネカ社が開発したソーラーサーキットという工法で家を建てます。
これは、GEOパワーのように地面に穴をあけるわけではないのですが、べた基礎から上がってくる空気を利用して通気層に通すことで、冬は外気より暖かい空気を通気層にためて家を温める構造になっています。
【総評】
別に思想としては悪い仕組みではないと思います。
ただ、導入費用200万円は高すぎる。。
恐らくここまでの費用になっている理由は、権利や施工ノウハウをクローズにして、パートナー企業にのみ共有をすることでマージンをあげているビジネスモデルだからだと思います。
まあ商売としてはせっかく開発した自社製品をそういう形で囲いたい気持ちはわからなくはないのですが、本当に良い製品で、地球環境のために広めたいと思うのであれば、情報もノウハウもオープンにしてコピーライトではなく思い切ってコピーレフトにして、施工数を増やすことでみんなで富を分配する。そういうエコシステムを組んでいくほうが良いように思いました。
一条工務店 ハウスメーカー回想録その13
いよいよこのシリーズもラストを迎えました
ハウスメーカー回想録ということで、話を聴いたハウスメーカーと工務店のすべての会社の資料を取っていたり、メモを取っているわけではですが、覚えている限りのハウスメーカーと工務店を見て回った回想録を書いていきます。
※すべて私の独断と偏見です。
今回は、
一条工務店 さんについて
【特長】
性能で右に出るものなし
断熱性能、機密性能、耐震性能、防蟻、換気システム、窓、外壁材、ハニカムシェード(高性能なカーテン)などハウスメーカーでは他の追随を許さない圧倒的な差があります。
断熱性能はUa値0.25(全地域)、C値は0.59です。
防蟻のため、木材に防腐防蟻材を注入していて50年間はメンテナンス不要。
窓はオリジナルの3層窓で防犯窓(引き違い窓のみ)
外壁材は汚れが付きにくいハイドロテクトタイルを使用
と、非のつけようがありません。
さらに、最近発表された世界初の耐水害住宅は、たとえ浸水するほどの水害があったとしても、室内に水を侵入させない画期的な技術で、水害の心配がある地域であれば非常に魅力的な商品だと思います。
営業体制のチカラ
正直申し上げて、一条工務店の営業さんは能力が高いかと言えば、高くないです。でも、一条工務店は注文住宅の受注実績で一位を獲得していて、売り上げを伸ばしています。
それは、以下のような営業力がなくても売れる仕組みを作り上げていくらです。
①性能で勝負
性能は数字で示せますので、特に特別な営業トークがなくてもそれだけで説得できます。また、断熱や気密については他のハウスメーカーが語ることは少ないため、一条工務店の営業としては、断熱と機密のことについてお客さんに教えることができるため、よりお客さんの心を掴みやすい状況にあります。
②ツールの充実
パンフレットやお客さんに貸し出すタブレットがあり、営業が語らなくてもお客さんが勝手に理解を深めてくれます。
③住まいの体験会バスツアーの充実
朝からバスに乗って、一条工務店の機能が体験できるショールームに行き、お弁当も用意してくれて、オプションもプレゼントでもらえる抽選会があり、子どもにはおもちゃのお土産が付く至れり作れりのツアーがあります。
正直営業の役割はこのツアーにお客さんをいかに誘導するかという誘導員です。
このツアーに参加してもらいさえすれば、一条工務店の魅力やその背景にある技術力を、お客様に身を持って体験してもらえるからです。
【感想】
注文住宅ではありますが、家を建てるというより家を買うに近い
正直、営業力はなく、希望を言ってもあんまり反映されないし、設計力も斬新なプランを提案してくれるわけでもなく、オプションも豊富ではありません。(「一条ルール」と俗に呼ばれている設計上の制約が多く存在し、その範囲内でしか基本的に設計ができません)
一条工務店が用意したオリジナルパッケージの中から選択肢を選んでいって、注文するイメージに近いです。
逆に言えば、「色々考えたりするの面倒くさいけど、ちゃんとした家は欲しい」という方にはピッタリな会社です。
実際に私が訪問させていただいた一条工務店で建てた方の奥様に、一条を選んだ決め手を聞いた時にも
「家づくりっていろんなこと考えたり決めないといけないから大変だけど、一条の場合は、選択肢を提示してくれるので分かりやすくてよかった。私の場合は一から全部自分で決めて家を建てなきゃいけないのは苦痛で無理だったと思う」
とおっしゃっていて「なるほど」と思いました。
それでもその奥様にとっては大変満足をされていて、キッチンも御影石という高級な石を使うオプションを選択されていて、「これがとっても気に入っています」と仰っていたので、この奥様にとっては一条工務店は良い選択だったわけです。
床暖房の是非
一条工務店の大きな特徴の一つが、全館床暖房が標準仕様であることです。
確かに床暖房には、輻射熱で足元から暖かくなる、埃を巻き上げないといった特長があります。
しかし、全館床暖房を選択する際は以下の点を考慮すべきです。
①光熱費は安くない
いくら一条工務店が高気密高断熱とはいえ、床暖房はワンシーズンずっとつけっぱなしになりますので、安くはありません。私が聞いた限りでは冬のひと月の電気代が15,000円~20,000円を超える月もあるくらい電気代がかかります。
②エアコンでは不足か?
高気密高断熱住宅を前提とした場合、エアコンでは足元が冷たくてつらい状況になるのでしょうか。
答えは否です。
現に私に家は冬場もエアコンは間欠運転(必要な時しかつけない)ですので夜寝る際には暖房は消すのですが、翌朝も外が0度前後でも、室内は18度~22度を保っています。もちろんトイレや玄関も含めてほぼ家じゅうの温度は一定で寒暖差もありません。
床材に無垢床(パイン材の浮造り)を使っていることもあるかもしれませんが、特に足元が冷たくてつらいということもありません。
③「健康」とともに「健全」を考えてみる
もちろん無垢床だからと言って、床が暖かくはありません。冷たくてつらいということもありませんが、冬の床を素足で歩けば多少は冷たさも感じます。
でも、冬に若干の冷たさを足の裏で感じることって健全だと思いませんか?
そうやって身体の色々な場所から季節を感じて、季節に身体が少しずつ順応していく。そうした体の環境への適応力を発揮させていく環境の方が、むしろ健康に配慮した住宅ではないかと私は思います。
私が一条工務店を選ばなかった理由
①費用の高さ
性能は申し分ないですし、メンテナンスコストも比較的安く抑えられるとはいえ、坪単価80万円~90万円ほどと、やはり値段はそこそこします。
②自由度の低さ
私の場合、防音室を作りたいなどの要望がありましたが、それを営業さんに伝えても、設計図面の間取りにも、見積もりにも全く反映してもらえず、つくづくイレギュラーな案件への対応力が感じられませんでした。
そうしたやり取りから、「この会社では今後も細かい希望や要望などはあんまり叶えることが難しいのだろうな」と思いました。
③納期と金額の不透明さ
一条工務店は売り上げが好調のようで、とにかく強気です。
・一切値段交渉には応じません。
・「資材が高騰していて今申し込まないと来月には値上がりします」の連発
・納期も「今は建築スケジュールの空きがないので、今申し込んでも着工は数か月先にしかできません。来月は空きがあるかわかりません」
といったことで、とにかく早く仮申し込み、そして本申し込みをするように迫ってきます。
【総評】
一条工務店が合うか合わないかのポイントは、家づくりがしたいのか、家を買いたいのかです。
注文住宅を通して、家づくりがしたい方には、正直向かないでしょう。高気密高断熱住宅を建てている工務店さんに頼む方が、恐らく満足のいく結果が得られると思います。
単に建てたい土地に高性能な家を買いたいであれば、一条工務店は良い選択になるでしょう。
どちらにしても、これから注文住宅のこと、家づくりのことについて勉強をされる方は、一条工務店の住宅展示場に行くとよいでしょう。できれば一日体験バスツアーに家族で参加することもお勧めします。
普通に1日旅行に行った感覚で楽しめますし、住宅の性能のことについてよい勉強になります。
バスツアーに行ったからといって、営業さんも慣れていますか断りづらいということも特にないです。
以上です。一条工務店は最後まで候補に入れて悩んでいたこともあって、だいぶ長くなってしまいました。
ハウスメーカーや工務店選びの参考になりましたら幸いです。
スウェーデンハウス ハウスメーカー回想録その12
ハウスメーカー回想録ということで、話を聴いたハウスメーカーと工務店のすべての会社の資料を取っていたり、メモを取っているわけではですが、覚えている限りのハウスメーカーと工務店を見て回った回想録を書いていきます。
※すべて私の独断と偏見です。
今回は、
スウェーデンハウス さんについて
【特長】
オリコン顧客満足度ランキング1位の常連
ここ何年間も総合ランキングではずっと1位を独占していると思います。
この後書きますが、デザインや性能などは抜群に良いので、このランキング結果には納得できる点も多いのですが、唯一「金額の納得感」でも1位を取っているところは理解に苦しみます。
だって、高いですもの!
まあ、でも住友林業や積水ハウス、ヘーベルハウスと比較するのであれば、同じくらいの金額で高性能でオシャレなデザイン、ということなのかな?
機密、断熱性能申し分なし
機密性能はC値0.62、断熱性能はUa値0.42と申し分ありません。
窓は木製の3層ガラスで、実際に冬の時期にオーナーさんのお家にお邪魔しましたが窓の近くでも外気を全く感じることなく、部屋の中は暖かかったです。
ただ、モデルハウスでは営業さんは「暖房は朝に着けるだけで日中は消しても十分暖かいです」と言っていましたが、そのオーナーさんからは「冬場は1日中暖房はつけていますね」という生の声があったので、この辺り、光熱費の節約のどのくらいなるのかは暮らし方にもよるのかもしれません。
【感想】
値段を許容できるか
オシャレだし、性能も申し分ない。それに、他のハウスメーカーではなかなか出せない味がある家を建てることができます。あとは建物代金だけで3,500~4,000万円ほどする金額を許容できるのかがスウェーデンハウスを選べるのかの分かれ道です。
それに、建てただけではないです、スウェーデンハウスのお家を建てたい人というのは、カタログに載っているようなオシャレな生活空間をイメージしていると思います。ということは家具も、ニトリで買ってきたような安い家具ではなくて、それなりにオシャレな家具をそろえないと、その夢は実現できません。
また、細かい点を言うと、基礎は布基礎が標準で、べた基礎はオプションです。耐震等級も3にしようとするとさらにお金がかかります。そうしたもろもろのこだわりを叶えた家を建てられるだけの資金があって、今後もローンを払い続けられるだけの余裕があるのであれば、それは確かに満足度の高い選択になると思います。
メンテナンスコストも必要
スウェーデンハウスでは木製窓を採用しているため、窓枠については、1年に一度、ニス(というか油)を塗る必要があります。それを自分でやれる人は良いですが、その手間はかかります。(営業さん的に言うと、「家は一緒に育っていくものです」だそうです)
自分でやらないのであれば費用が掛かります。
営業さんに出してもらった、メンテナンスコストシミュレーションによると、外壁・屋根塗装、防蟻処理、内装張替え、などで30年間で約500万円費用が掛かるようなので、建てる際の費用だけではなく、メンテナンス費用も含めて事前に考えておく必要がある点も注意が必要です。
ライフサイクルコストの出し方が強引(笑
ライフサイクルコストという言葉はご存じでしょうか。
建てた際の費用だけではなく、修繕費や光熱費など、住み続ける費用まで含めた費用を換算して、計画を立てる考え方です。
まあ、当然と言えば当然ですが、スウェーデンハウスさんが作るライフサイクルコストのシミュレーションは、自分に有利な条件で作って、「スウェーデンハウスで建てればこれだけ節約できます」とするわけです。が、そのやり方がちょっと強引だなと思いました。。
どのように強引だったかというと、そのシミュレーション資料が手元にあるのですが、どのようなシミュレーションになっているかというと、一般住宅は60年住み続けると建てた費用も含めて6220万円かかり、スウェーデンハウスでは4650万円に抑えられるので、1570万円もお得ですよというものです。
でもこのシミュレーションをよく見てみると、一般住宅の方には30年目の時点で建て替え費用2300万円と解体費用200万円の合計2500万円がプラスされているシミュレーションになっているんです。。
まあ、確かに日本の住宅の建て替え平均年数は30年ほどといわれていますが、ほかのローコストハウスメーカーで建てたとしても、一昔前のつくりと比べて構造もしっかりとしたものを作るようになってきているので、さすがに30年で建て替える前提でシミュレーションを組むのは強引かなと(笑
それで、この建て替え・解体費用の2500万円を含めないとするとスウェーデンハウスの方がライフサイクルコストも高いということになっちゃうんですよね。
【総評】
とにかく、建てる時も、建てた後もそれなりの費用が掛かります。それを許容できて、西洋風なデザインが気に入っているのであれば、快適さとともに、ブランド物のバックや時計を手に入れた時のような優越感というブランドによるチカラも合わせて手に入れられるでしょう。
性能値は、大手ハウスメーカーの中では一条工務店さんに次ぐくらいトップクラスの性能があると思うので品質についても申し分ないです。
資金に余裕のある方なら、検討の価値ありです。しかし、資金が十分でない方がスウェーデンハウスを検討をするのであれば、自身の希望するプランをどの程度妥協しないと建てられないのか、建てた後のメンテナンスコストはどのくらいかかるのか、今の収入は今後30年間維持できそうか。
そういったこともよくよく考えて、購入を決められることを強くお勧めいたします。
アエラホーム ハウスメーカー回想録その11
ハウスメーカー回想録ということで、話を聴いたハウスメーカーと工務店のすべての会社の資料を取っていたり、メモを取っているわけではですが、覚えている限りのハウスメーカーと工務店を見て回った回想録を書いていきます。
※すべて私の独断と偏見です。
今回は、
アエラホーム さんについて
【特長】
機密・断熱性が良くてそこそこ安い
全国平均値で機密性能はC値0.47、断熱性能はUa値0.5と高気密高断熱住宅であるといえます。
標準仕様であれば、坪単価は60万円~70万円程度と比較的安く、機密、断熱に優れた家が建てられると思います。
【感想】
標準仕様が微妙
標準仕様のまま注文すれば、上記の通りそこそこの安い金額で機密、断熱性能は高い家が建てられると思います。
ただ、標準仕様の屋根はスレートですし、壁材も10年保証のもの、床材も合板で無垢床ではないです。そのままだと10年後に壁や屋根のメンテナンス費用も考えるとあまり安くない。だからと言って、屋根や外壁、床材のグレードを上げると安くない金額になることは想像に難くありません。
情報発信方法が微妙
省エネをかなりアピールしているのですが、AERAHOMEのウェブサイトを見てみると
「最小限のエネルギーで効率的な冷暖房を実現」
「通常の家の光熱費は年78,648円に対し、クラージュなら34,388円で、30年間で130万円もお得!」
といった表記があります。
でも、この比較対象になっている通常の家の条件をよく見てみると、「平成4年省エネ基準住宅」という断熱等級でいうと3と比べています。
が、今建てている住宅って、大体は「平成25年省エネ基準住宅」の断熱等級4で建てることがほとんどです。
それなのに、あえて古い基準と比べて「うちで建てたらこれだけお得!」という見せ方はあんまり紳士的ではないし、こういったことがわからない情報弱者を食い物にしているように感じてしまいます。
シロアリ対策は万全といえるのだろうか
アエラホームは外断熱と内断熱のW(ダブル)断熱が特長ですが、外断熱は内断熱に比べてシロアリに弱いといわれています。
その中でのシロアリ対策として、土台に桧を使っていることと、構造体1mまで防蟻材を塗布しているだけで万全といえるのだろうかという点は疑問です。
また、防蟻材を塗布しているということは、5年とか10年ごとに防蟻会社を呼んで塗布し続けなければならないのかもしれません。そうすると、メンテナンスコストがまた上がってしまうことになる点も気にしたほうが良いポイントです。
【総評】
分かりやすくアピールできる断熱性能、機密性能、耐震性能についてはこだわっていますが、一見するとわかりにくい標準仕様の部材の選び方については「とりあえず見せかけだけ安くしよう」という姿勢が垣間見れます。
こちらの会社の社員の方は、本当に自社で、標準仕様で家を建てたいと思うのでしょうか。
そんな風に感じた次第です。