オーナー視点の注文住宅おすすめ情報

工務店で新築注文住宅(マイホーム)を建てる上20社以上のハウスメーカー、工務店を見て回ったり、100時間以上かけて学んだ建築知識や体験談を綴るブログ

スウェーデンハウス ハウスメーカー回想録その12

ハウスメーカー回想録ということで、話を聴いたハウスメーカー工務店のすべての会社の資料を取っていたり、メモを取っているわけではですが、覚えている限りのハウスメーカー工務店を見て回った回想録を書いていきます。
※すべて私の独断と偏見です。

今回は、

スウェーデンハウス さんについて

www.swedenhouse.co.jp

【特長】

オリコン顧客満足度ランキング1位の常連

ここ何年間も総合ランキングではずっと1位を独占していると思います。
この後書きますが、デザインや性能などは抜群に良いので、このランキング結果には納得できる点も多いのですが、唯一「金額の納得感」でも1位を取っているところは理解に苦しみます。

だって、高いですもの!

まあ、でも住友林業積水ハウスヘーベルハウスと比較するのであれば、同じくらいの金額で高性能でオシャレなデザイン、ということなのかな?

機密、断熱性能申し分なし

機密性能はC値0.62、断熱性能はUa値0.42と申し分ありません。
窓は木製の3層ガラスで、実際に冬の時期にオーナーさんのお家にお邪魔しましたが窓の近くでも外気を全く感じることなく、部屋の中は暖かかったです。

ただ、モデルハウスでは営業さんは「暖房は朝に着けるだけで日中は消しても十分暖かいです」と言っていましたが、そのオーナーさんからは「冬場は1日中暖房はつけていますね」という生の声があったので、この辺り、光熱費の節約のどのくらいなるのかは暮らし方にもよるのかもしれません。

デザイン性とブランド力からくる資産性

北欧調のデザインでオシャレな雰囲気が大きな特徴で、イメージでいうとムーミンのお家のような雰囲気が好きな方であれば、気に入ると思います。
また、「高級感のあるスウェーデンハウスで建てた家」というブランドがありますので、資産性も保つことができて、仮に売却をしなければならなくなった時にも、ある程度の売値を保った販売ができると思います。

【感想】

値段を許容できるか

オシャレだし、性能も申し分ない。それに、他のハウスメーカーではなかなか出せない味がある家を建てることができます。あとは建物代金だけで3,500~4,000万円ほどする金額を許容できるのかがスウェーデンハウスを選べるのかの分かれ道です。

それに、建てただけではないです、スウェーデンハウスのお家を建てたい人というのは、カタログに載っているようなオシャレな生活空間をイメージしていると思います。ということは家具も、ニトリで買ってきたような安い家具ではなくて、それなりにオシャレな家具をそろえないと、その夢は実現できません。

また、細かい点を言うと、基礎は布基礎が標準で、べた基礎はオプションです。耐震等級も3にしようとするとさらにお金がかかります。そうしたもろもろのこだわりを叶えた家を建てられるだけの資金があって、今後もローンを払い続けられるだけの余裕があるのであれば、それは確かに満足度の高い選択になると思います。

メンテナンスコストも必要

スウェーデンハウスでは木製窓を採用しているため、窓枠については、1年に一度、ニス(というか油)を塗る必要があります。それを自分でやれる人は良いですが、その手間はかかります。(営業さん的に言うと、「家は一緒に育っていくものです」だそうです)
自分でやらないのであれば費用が掛かります。

営業さんに出してもらった、メンテナンスコストシミュレーションによると、外壁・屋根塗装、防蟻処理、内装張替え、などで30年間で約500万円費用が掛かるようなので、建てる際の費用だけではなく、メンテナンス費用も含めて事前に考えておく必要がある点も注意が必要です。


ライフサイクルコストの出し方が強引(笑

ライフサイクルコストという言葉はご存じでしょうか。
建てた際の費用だけではなく、修繕費や光熱費など、住み続ける費用まで含めた費用を換算して、計画を立てる考え方です。

まあ、当然と言えば当然ですが、スウェーデンハウスさんが作るライフサイクルコストのシミュレーションは、自分に有利な条件で作って、「スウェーデンハウスで建てればこれだけ節約できます」とするわけです。が、そのやり方がちょっと強引だなと思いました。。

どのように強引だったかというと、そのシミュレーション資料が手元にあるのですが、どのようなシミュレーションになっているかというと、一般住宅は60年住み続けると建てた費用も含めて6220万円かかり、スウェーデンハウスでは4650万円に抑えられるので、1570万円もお得ですよというものです。

でもこのシミュレーションをよく見てみると、一般住宅の方には30年目の時点で建て替え費用2300万円と解体費用200万円の合計2500万円がプラスされているシミュレーションになっているんです。。

まあ、確かに日本の住宅の建て替え平均年数は30年ほどといわれていますが、ほかのローコストハウスメーカーで建てたとしても、一昔前のつくりと比べて構造もしっかりとしたものを作るようになってきているので、さすがに30年で建て替える前提でシミュレーションを組むのは強引かなと(笑

それで、この建て替え・解体費用の2500万円を含めないとするとスウェーデンハウスの方がライフサイクルコスト高いということになっちゃうんですよね。

【総評】

とにかく、建てる時も、建てた後もそれなりの費用が掛かります。それを許容できて、西洋風なデザインが気に入っているのであれば、快適さとともに、ブランド物のバックや時計を手に入れた時のような優越感というブランドによるチカラも合わせて手に入れられるでしょう。

性能値は、大手ハウスメーカーの中では一条工務店さんに次ぐくらいトップクラスの性能があると思うので品質についても申し分ないです。
資金に余裕のある方なら、検討の価値ありです。しかし、資金が十分でない方がスウェーデンハウスを検討をするのであれば、自身の希望するプランをどの程度妥協しないと建てられないのか、建てた後のメンテナンスコストはどのくらいかかるのか、今の収入は今後30年間維持できそうか。

そういったこともよくよく考えて、購入を決められることを強くお勧めいたします。


ではでは今回はこの辺で。
ハウスメーカー工務店選びの参考になりましたら幸いです。