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工務店で新築注文住宅(マイホーム)を建てる上20社以上のハウスメーカー、工務店を見て回ったり、100時間以上かけて学んだ建築知識や体験談を綴るブログ

注文住宅で後悔しないために1番重要な事!その1

注文住宅で家を建てることは、多くの人にとって人生で最も高い買い物。

だから後悔や失敗は絶対にしたくないですよね。20191202/1575271880

 

結論から言いますと注文住宅を建てた経験から言いますと、注文住宅において一番重要なことは気密性能です。

 

気密は暑さや寒さだけの話でなく、生活する人の健康や建物の耐久性にまで影響を与えるからです。

 

でも、気密の事についてほとんどの住宅メーカーは触れません。

ほとんどの住宅メーカーは気密性能が高い家を作れていないからです。

(この理由は後で書きます)

 

だから大手ハウスメーカーを回っているだけの人は、この気密の事をほとんど知らずに注文住宅を建ててしまっている人もいると思います。

数千万円の一生に一度の買い物においてそれは非常にもったいないことです!!

 

なので、注文住宅を建てるうえでの気密の事について説明します。

 

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気密とは?

気密とは、簡単に言うと住宅に隙間がどのくらい空いているかです。

気密が取れているか否かの単位は「C値」という単位で表します。

C値は隙間相当面積といって、ようはその建物に隙間がどのくらいの面積空いているかを表しています。

隙間の大きさを表すため、C値が低い方が気密が取れていて、高い方が気密が取れていないという事になります。

 

なぜ気密が大事なの?

気密性能は暑さや寒さだけでなく、生活する人の健康や建物の耐久性に非常に影響すると冒頭で書きました。それはどういう事か一つずつ説明します。

 

夏は暑く、冬は寒い

気密が取れていない(=建物の隙間が空いている)と、外の空気が家の隙間から入ってくるので、冬は乾燥した冷たい空気が入ってきて寒い、夏は湿気の多い熱い空気が入ってきて熱くなりやすくなります。

 

断熱材という温かさを保つ材料をいくら入れたとしても、例えるならダウンジャケットを着てるけど、前のチャックを締めない状態で着ているのと同じで、風が隙間から入ってくるので寒いのです。

 

気密性がないと健康への影響がある

毎年交通事故の4倍の死亡者がでているヒートショック

ヒートショックという言葉を聞いたことはありますか?

詳しくは以下の記事に書かれていますが、家の中の温暖差によって起こる心筋梗塞脳梗塞などの事で、毎年全国で17,000人が亡くなっており、これは交通事故死4,600人の約4倍にのぼるそうです。

 

 気密が高い家では、家の中の温度が逃げにくくなるため、トイレやお風呂といった場所とリビングなどの温度差が生まれにくく、ヒートショックも起こりにくくなります。

若いうちは関係ないと思われる方もいるかもしれませんが、年を取ってからもそのお家に住み続けようと考えるのであれば、健康に配慮したお家づくりをしたいですよね。

それに単純に家の中の玄関もお風呂もトイレも廊下もリビングも温度差がない家の方が快適ですよね。

 

私の立てた家は約30坪の2階建ての高気密住宅ですが、真冬でも1階のリビングのエアコン(14畳用)1台を23度設定くらいで付けているだけで、玄関、トイレ、お風呂どこでもだいたい20度~23度をキープしているので、寒い思いをせず快適に過ごせています。

 

アレルギーの原因となるハウスダスト

気密性がないと、ハウスダストが発生しやすくなり、健康に影響があります。

 

2003年以降に建てられる住宅には24時間動き続ける換気システムをつけることが法律で義務化されていることをご存知でしょうか?

 

なぜこうした決まりができたかというと、家の中に滞留してしまう化学物質やカビやダニ等で引き起こされるシックハウス症候群を防止するためです。

 

ただ、シックハウス症候群を防ぐために設けられている換気システムですが、気密性がないと、計画通りの換気が十分に行われません。

 

気密性がないという事は、いわば家の色々なところに穴が開いていてそこから空気や湿気が出入りしている状態です。

そのため、いくら換気システムを入れてそこから汚れた空気を出したり、きれいな空気を取り入れようとしても、穴の開いたストローで水を吸おうするのと同じで、途中で空気が漏れたり入ったりしてしまい、換気システムがきちんと機能しないのです。

 

建材や家具には多かれ少なかれ化学物質が使われていますので、きちんとした換気が行われないと化学物質が体内に取り込まれ、一定以上体内に取り込まれると、シックハウス症候群を引き起こします。これは換気システムを付けることを義務化した法律ができたことから、疑いようのない事実です。

 

また、気密性がないと、換気がきちんと機能しないため、冬は室内の湿気が壁内にこもり、夏は外の湿気が壁内にこもることで、壁の中に結露が起こり、そこからカビが発生し、カビを食べるダニが発生します。

カビやダニもシックハウス症候群を引き起こす原因の一つです。

 

せっかく新築で注文住宅を建てるのですから、不健康になってしまうような家には住みたくないですよね?

だから気密は大事なのです。

 

高気密住宅に住んでいて息をしても、さすがに「この部屋にはハウスダストが少ないぞ」と自覚まではできないですが、エアコンや空気清浄器のフィルターを掃除する際に、フィルターにつく埃の量が減っていることで、室内の空気のきれいさを感じられています。

 

長くなってしまいましたので今回の記事はここまでにして、次回は

 ・どのくらいの気密性が必要なのか?

・一般的な大手ハウスメーカーの気密性能

などについてデータも交えながら書いていきたいと思います。

 

ではではまた次回

ではでは