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工務店で新築注文住宅(マイホーム)を建てる上20社以上のハウスメーカー、工務店を見て回ったり、100時間以上かけて学んだ建築知識や体験談を綴るブログ

高気密高断熱はコスパで決めるべき?

高気密高断熱の事について触れているネット上の記事を見ると、一番多いのはコスパで換算する記事です。

そのような記事やYoutubeYouTubeではコスパで換算して、高気密高断熱が是か非かを論じているわけですが、そもそもコスパだけで是か非かを考えること自体が間違っていると思います。


高気密高断熱のメリットは以前の記事でもいくつか書きましたが、要は高気密高断熱化しなかった場合に得られないことである
・夏涼しくて冬暖かいこと
・玄関やお風呂場、脱衣所含め家の中の温度が一定でヒートショックの危険が少なく健康的で温度変化によるストレスを感じにくいこと
・カビやダニが発生しにくく健康的で過ごせること
・家が長持ちすること
・そして電気代が抑えられ、環境にも優しいこと

といったメリットをコスパ損益分岐点である15年ないし25年間享受するかしないかの選択をすることの方が、コスパよりもよっぽど重要な視点です!!


高断熱

簡単にコスパの観点から高気密高断熱のメリットを書きます。

以前の記事でも触れたHEAT20という住宅性能の専門家が集まって断熱基準を定めている団体のパンフレットによると、高断熱住宅にすると暖房費だけでも年間3.5万円安くなります。夏の冷房費を入れると少なくとも4万円は年間で光熱費を節約できます。

それに対し、高断熱化にかかる費用は坪単価約2万円アップですので、30坪の住宅の場合60万円アップです。

そう考えると60万円÷4万円=15年以上住み続けるのであれば高断熱化する方が得となります。

もう少し保守的に見積もるのであれば、建築コストが100万円アップになるとして、
100万円÷4万円=25年で高断熱化した場合の損益分岐点となります。



そもそも、上記のコスパ比較は同一条件での比較(Apple to Apple)になっていませんよね?

高気密高断熱化した場合の住宅と、高気密高断熱化しなかった場合の受託を比べているわけですから。



生活の拠点であり、心も身体も休めるべき我が家(マイホーム)を数千万円で購入する訳ですから、コスパだけでなく、住み心地や家族の健康といった観点でも家の性能について考えたほうが、住んでから後悔しない家選びができるのではないかと思います。



ちなみに我が家はというと、
気密性を示すC値は0.3
断熱性を示すUA値は0.47
というほぼHEAT20のG2グレードの断熱性能の家(6地域)を建てましたが、
エアコンをつけていなくてもどの部屋も冬場は20度前後、夏場は27度前後を維持している快適な環境で過ごせています。

冬場は実質1階リビングのエアコン1台を付けるだけ、夏場は湿気を取るために冷房の28度設定かドライ運転だけでほぼほぼしのげています。



是非家選びや、注文住宅づくりの参考になりましたら幸いです。
ではでは今日はこの辺で。
ではでは。